足利事件検証報告書 思い込み…失態重ね 再発防止、心理学専門家の助言も(産経新聞)

 過大評価、思い込み、安易な判断。警察庁が1日公表した足利事件の捜査検証報告書には、数々の失態の指摘が並んだ。菅家利和さん(63)の人生を棒に振らせたものが浮き彫りになり、再発防止策が並んだ。(1面参照)

 「やったことは悪いんだ。写真に謝りなさい」。平成3年12月1日早朝、栃木県足利市にある菅家さん宅。同県警捜査員は、殺害された4歳の女児の写真を突き出し任意同行を求めた。事件発生から1年に及ぶ捜査の末、現場に残る体液と菅家さんのDNA型が一致したとの鑑定結果が2日前、警察庁科学警察研究所から届いていた。報告書には「ほぼ間違いなく犯人であろうとの誤った認識」で取り調べたとしている。

 県警は、容疑が固まらなければ午後10時には菅家さんを帰宅させる方針だった。10時少し前、菅家さんは女児が消えたパチンコ店の近所に行ったとの供述を開始。10時35分までに「女の子を殺し、置いた」との「虚偽自白に追い込んだ」。菅家さんは捜査員の手を握り号泣した。報告書には「ごめんなさい」と言ったとある。しかし、菅家さんは「刑事たちに、本当に反省して泣いたと取られたが、違う。私は悔し涙で泣いていた」という。

 再発防止策もまとめられている。容疑者の性格にふさわしい取り調べの進め方などについて心理学の専門家の助言を大幅に取り入れるほか、自白の信用性をチェックする専従班を捜査本部内に設置するよう犯罪捜査規範を改定した。

 取り調べについては場合によっては、「取り調べの質問内容や言い回しの検討についても専門家が関与することもある」(警察庁幹部)という。

 一方、DNA型鑑定試料の管理・保管方法も改善する。鑑定試料を確実に保存するため、警察本部に冷凍庫の整備を進めるほか、鑑定データについては組織的な保管を徹底するよう規定を改正するという。

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